【ナッポー通信 -2-】



「こないだはごめんね、隼人。ドタキャンしちゃって」

「いいんですよ。気にしないで下さい。もう大丈夫なんですか？」

「うん。おかげさまで。せっかく来てくれたのに寝ちゃっててごめんなさい・・・」

「いいえ。そんな・・・俺が勝手に行っただけですし」

「骸がまた変な事言ったりしたんじゃない？」

「や・・・そんな事ないっスよ。さん・・・その・・・・・・せせせせ生理痛酷いんですね」

「え・・・まさか骸が！？」

「・・・はい。毎月酷いと聞きました」

「あの子ったらまた余計な事を・・・！！」






「余計な事ではありませんよ。そういう事はちゃんと伝えた方がいいんです」

「む・・・骸！？どうして！？」

「どうしてですって？それは姉様が心配だからじゃないですか」

「心配って・・・」

「そりゃ心配ですよ。こんな野獣と二人きりなんて・・・」



「野獣とは何だ！？こら！」

「あなたしか居ないじゃないですか。獄寺隼人」

「てめぇの方がよっぽど危ねぇよ。何考えてんのか分かんねぇし・・・」

「僕は姉様の事しか考えてません！！」

「それが危ねぇってんだよ！つか、どっから湧いてきやがった！？」

「・・・輪廻の果てより・・・」

「もういいよ。行きましょう、さん」

「ぇ・・・あっ・・・・・・待って、隼人！」







姉様・・・・・・・

どうしてあんなヤツを追いかけて行くのですか？

せっかく僕が助けに来たっていうのに・・・。

逃がしませんよ！














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「ここまで来りゃ大丈夫だろ」

「そこまでして逃げなくても・・・・・・はぁはぁ・・・」

「疲れましたか？すいません。でも、こうでもしねぇと、いつまで経っても二人きりになれないじゃないですか」

「まぁ・・・そうだけど」

「さてと！じゃあ、デートの仕切り直しですね！」

「うん」

「さん、どこ行きたいですか？」

「そだねぇ・・・えと・・・・・・・」

「どうしたんですか？」

「う〜ん・・・」

「行きたい所浮かびませんか？」

「や・・・・・・・あの・・・」

「まさか！また具合悪くなったんじゃ・・・！？」

「そうじゃない・・・よ」

「じゃあ・・・？」

「あの・・・ね？」

「はい？」

「あの・・・・・・・・・・・家に・・・」

「ん？」

「隼人の・・・・・・家に・・・行ってみたい」

「えっ！？え・・・！？えぇぇぇぇぇぇーー！？！？」

「そんなに驚かないでよ」

「だだだだって・・・俺ん家ですよ！？いいんですか！？」

「なんでそんなに慌ててるの？何か違う事考えてない？」

「や・・・そんなっ！！滅相もない！！！！」


（実は、よからぬ事めちゃくちゃ考えてたりすっけど・・・）


「・・・まだ一回も隼人の家って行った事ないからさ」

「そ・・・そうですね！じゃあ早速行きましょうかっ！！！！」

「隼人？」

「なんスかっ？」

「さっきからおかしいよ？」

「何がっスかっ！？」

「や・・・何となく」

「全然どっこもおかしくないっスよ！！どっちかってぇと元気になりすぎて・・・どうしましょう？みたいな」

「何言ってんの？」

「や・・・すいません」

「てか、早く行った方がいいかも。またどこからともなく骸が現れそうで・・・」

「そっスね。骸の事です、地の果てでも追って来ますよ」





「クフフフ・・・よく分かってるじゃないですか」

「キャ・・・骸っ！？」

「ゲッ・・・・・・・ほんと意味分かんねぇ・・・こいつの行動」

「姉様！あなたは何て危険を犯そうとしているのですか！？」

「別に・・・ただ隼人の家に行くだけじゃない」

「それがどれだけ危険な事かっ！！」

「待て待て！さんの言う通り、俺の家に遊びに来るだけだ！何も危険な事ねぇだろ！！」

「何を言ってるのですか・・・こいつの頭の中は今、姉様のあーんな姿やこーんな姿を想像して大変な事になってるんですよ！！」

「なってねぇよっ！！！！」

「さぁ、帰りますよ。姉様」

「ちょ・・・離してよ！骸！」

「姉様？どうして僕を邪険に扱うんですか・・・？」

「隼人と仲良くしないから」

「それは一生無理です！！！！」

「こっちだってごめんだぜ」



「ほんとに帰りますよ！姉様」

「やっ・・・・・・・隼人！！」

「じゃあ、俺もそっち行くから。それだったらいいんだろ？骸？」

「そうですね・・・・・・・僕の目の届く範囲なら良しとしましょうか」

「何様だ・・・てめぇ・・・」

「何か言いましたか？もう姉様と会わせませんよ？」

「な・・・何も言ってねぇよ・・・・・・・・・くっそ・・・」

「やっぱり僕には勝てないようですね！クッハハハハハハハ・・・！！！！」








あの野獣から姉様を守る為に、これからも僕は全力を尽くします！！！！





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七「骸さんの執念に脱帽」
骸「当たり前じゃないですか！姉様を危険に晒す訳にはいきません！！」
獄「だから、てめぇの方がよっぽど危険だって・・・」
骸「口の減らない人ですね・・・？」
七「ほんま、マジで少しは仲良くしてみたら？」
獄・骸「「無理だっ（です）！！！！！！！」」
七「・・・・・・かなり息ぴったりやねんけどな・・・（笑）」