【ナッポー通信 -3-】
皆様、どうも。
例の悪童から姉様を守るべく、輪廻の果てより舞い戻って来ました、六道骸です。
性懲りもなく毎日毎日、姉様にストーカー行為を働いている、並盛中の生徒。
今日も僕達の黒曜センターに足を踏み入れています。
「さん、今日は何して遊びます?」
やっぱり子供ですね。ヤツは・・・。
「そうそう、隼人・・・ちょっといい?」
「何ですか?」
姉様は急に小声になり、ヤツを連れて部屋を出て行った。
いいいいい・・・一体何事ですか!?
僕の目の届かない所へ二人で逃避行ですか!?
そんな事は絶対にさせませんよ!!!!!!!!!!!
僕を誰だと思っているのですか!?
六道骸ですよ!?
僕に不可能なんてないんだ!!!!!!!
クハハハハハハ!!!!!!!!!
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「・・・だから、隼人は当日私から連絡があるまで、千種をここに戻らせないで欲しいの」
「お、俺がですか!?」
「そう。ダメ?」
「や、ダメじゃないっスけど・・・」
「残った私達はその間に準備するから。ね?犬?」
「分かりました。何としてでもメガネヤローを引き止めます!」
「頼んだびょん。今回はお前にしか頼めねぇんだ。ヘマすんなよ」
「任せとけって!アニマルヤロー」
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数日後。
「おい、メガネヤロー」
「ん・・・・・・・何で君がこんな所に・・・獄寺隼人」
「お前、ほんと駄菓子好きだな」
「これは犬に頼まれて」
「そか。それよりちょっと俺に付き合ってくんねぇか?」
「何で?」
「いいからよ」
「めんどい。帰る」
「待て!今は帰るな!!!!」
「・・・・・・・今は?」
「あ・・・いや・・・・何でもねぇ・・・」
「やっぱ帰る。シャワー浴びたい」
「ま、待てって!その・・・・・・あ!お前の武器よく見せてくれよ!」
「何で?」
「や・・・改造したらもっとすげぇ威力出るんじゃねぇかと・・・」
「そんなの毎日考えてるよ」
「そうだったのか。勉強熱心なんだな」
「骸様をお守りする為だから」
「すげぇ忠誠心」
「君もだろ」
「・・・確かに」
「そうだ。君さ・・・」
「ぁん?」
「さんの事になると、ボンゴレ10代目以上に真剣だよね」
「そりゃあ・・・な」
「・・・・・・・」
「10代目は俺の中ですっげぇ大切なお方だけどよ・・・さんは違う意味で・・・その・・・俺が守ってやらねぇと・・・と思って」
「ふーん・・・・・・・・そこまでの気持ちがあるなら応援するよ」
「えっ!?それどういう・・・」
pipipipipi・・・・
メガネヤローから続きを聞こうとした途端、携帯が鳴った。
「はい。あ、さん・・・・・はい、はい・・・・分かりました。じゃ」
「何かあったの?」
「帰るぞ」
「え?」
「いいから!準備整ったってよ」
「準備?何の?」
「何でもいいから早く帰るんだ!」
そう言って俺はメガネヤローと共に黒曜センターへ戻った。
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「「「「ハッピーバースディ!千種!!」」」」
「・・・・・・え!?」
呆然としているメガネヤローに、
「ほら、今日はてめぇの誕生日だろが」
俺が言うと、
「あ・・・そういえば・・・」
「だから準備が整うまで、俺がてめぇを引き止めてたんだよ」
「そうだったんだ・・・・・・・・さん、骸様、犬、ランチア・・・皆で・・・?」
「そうですよ。千種。今回は仕方なく、そこの変態に協力してもらいましたが・・・」
「おい!!骸!!誰が変態だ!!!!」
「あなたしか居ないじゃないですか。獄寺隼人」
「黙れ!!!!」
「まぁまぁ、とにかくパーティー始めようよ!」
さんの声と共に皆でメガネヤローを祝う。
それぞれにプレゼントを渡したり、普段では見られないような表情を写真におさめたり。
さんにどうしてもと言われ、骸と嫌々ながらの2ショット・・・。
お互い物凄く引き攣った顔してんだろうな。
出来上がった写真見たくねぇ・・・・・・。
そんなこんなで、まぁまぁ楽しかった・・・かな。
10代目の誕生日パーティには敵わねぇが。
と、ふいに、
「今日はありがとね。隼人!」
さんがお礼の言葉と同時に、俺の頬にチュッと音を立ててキスしてくれた。
顔中熱くなってさんから目をそらした俺は、メガネヤローと目が合った。
一瞬・・・ほんとに一瞬だけ、メガネヤローが微笑んだ気がした。
ハッピーバースディ、メガネヤロー。
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七「お誕生日おめでとう!!千種!!」
千「ありがと」
獄「お前、見かけによらずいいヤツだな」
千「・・・・・・別に」
七「この話さ、ギリギリまで書くか書かんか迷ってん・・・」
獄「書いて良かったんじゃねぇか?」
七「うん。ウチもそう思う。夢要素はあんましないけど」
獄「今回は許してやる。つか!メガネヤロー、応援って何をだよ!?」
千「忘れた・・・」
獄「う゛お゛ぉぉぉいっ!!!!!」
七「あ、隼人くんがスクアーロに!(笑)」
骸「ちょっと!待って下さい!!あなた達!!」
七「!?む・・・骸さん!?」
骸「今回、僕の出番少なかったんじゃないですか!?」
獄「いいじゃねぇか。今回の主役はメガネヤローなんだしよ」
骸「・・・・・・・調子に乗らないで下さいよ・・・獄寺隼人・・・」
獄「あんまし怒ってばっかだとさんに嫌われんぞ?」
骸「そっそれは困りますっ!!!!」